Claude Code の Skill / Workflow 入門
— 「お客様向け提案書の自動作成」を題材に —
この資料は、Claude Code の Skill(スキル) と Workflow(ワークフロー) を、実際に社内で作った「提案書自動作成リポジトリ(proposal-automation)」を題材に学ぶハンズオン教材です。「リポジトリ」とはプロジェクトのファイル一式が入った共有フォルダのことで、以降もこの意味で使います。
- 対象読者:エンジニアに限りません。「Claude Code を触ったことがある(起動して日本語で頼んだことがある)」程度の経験があれば読み進められます
- この資料でできるようになること:①スキルが何かを人に説明できる ②専用ツールなしで自分のスキルを作れる ③作ったスキルを実行結果を見ながら改善できる ④スキルを繋いで大きな作業を自動化する Workflow の考え方が分かる
- 題材:企業名を渡すと、Web調査 → 課題分析 → 提案書ドラフト作成 → セルフレビューまで自動で行う実在のリポジトリ。説明に使う例・失敗談はすべてこのリポジトリで実際に起きたことです
この資料の立場:スキル作成に専用ツールは使いません。スキルの実体はただのテキストファイルなので、「Claude との会話」だけで作成・改善・共有まで完結できます。その方法を最初から最後まで通します(世の中にはスキル作成を支援するツールもあります。それとの使い分けは 2-5節のコラムで説明します)。
前提・準備
- Claude Code(CLI=ターミナルで使う版・デスクトップアプリ・VSCode拡張のいずれか)が使えること。インストール・初回起動がまだの場合は、社内ハンズオン資料
cc-handson/session1.html(第1回)を先に済ませてください - 演習は2種類あります:
- どのフォルダでもできる演習(演習2・3)— 自分の普段の作業フォルダでOK
- 題材リポジトリを使う演習(演習1・4)— 下の手順で題材フォルダを開いておく
- プログラミングの知識は不要です。Section 3 に少しだけプログラムの断片が出てきますが、「雰囲気を眺める」だけで大丈夫な構成にしてあります
題材リポジトリの開き方(演習1・4で使います)
- リポジトリを自分のPCに取得する(この複製操作を「clone(クローン)」と呼びます)。場所(URL)は社内の案内で確認してください(リポジトリ管理者に確認するか、資料の配布連絡に記載があります)。操作が分からなければ、Claude Code に入手したURLを貼って「これを clone して」と頼めばやってくれます(名前だけだと同名の別リポジトリと紛らわしいので、URLで指示するのが確実です)。cloneできたら「どこに保存した?」と聞いて、フォルダの場所を控えておきましょう。エラーらしきメッセージが出て進めない場合は、無理に粘らず先輩や管理者に画面を見せて相談してください(GitHubのアカウントやアクセス権の準備が必要なことがあります)
- 取得したフォルダを Claude Code で開く。スキルは「いま開いているフォルダ」を基準に読み込まれるため、この一手がいちばん重要です:
- デスクトップアプリ:フォルダを開くメニューから
proposal-automationを選ぶ - VSCode拡張:VSCode の「フォルダーを開く」で
proposal-automationを開いてから、Claude Code のパネルを開く - CLI:ターミナルを開き(Mac は Spotlight で「ターミナル」と検索、Windows は「PowerShell」)、
cdに続けてフォルダの場所を入力して移動し、claudeと入力して起動。フォルダの場所が分からなければ、cdと打った後に Finder/エクスプローラーからフォルダをターミナルへドラッグすると自動入力されます
- デスクトップアプリ:フォルダを開くメニューから
- 不安なら Claude に「いま開いているフォルダはどこ?」と聞き、
proposal-automationになっていることを確認してから演習に進んでください
Section 1: 知る — スキルとは何か
1-1. スキルとは何か
Claude Code に毎回同じ説明をしていませんか。「議事録をまとめるときは、決定事項と宿題を分けて、宿題には期日を付けて…」——こうした口頭で繰り返し説明していた作業手順を、名前のついた手順書にして棚に置いておく仕組みがスキルです。
- 一度スキルにすれば、
/スキル名と打つだけで呼び出せます。また、依頼の内容から Claude が「この作業はあのスキルの出番だ」と判断して自動で使ってくれることもあります - 実体は
SKILL.mdというただのテキストファイル(Markdown)です。プログラミングは一切不要で、日本語で手順を書くだけです
題材リポジトリの実例
提案書自動化リポジトリには、提案書作成の工程ごとに12個のスキルが入っています。例えば:
| スキル名 | やること |
|---|---|
skill-collect-strategy | 企業名を渡すと、Web検索でその会社の経営方針・重点領域を調べて出典付きでまとめる |
skill-estimate-price | 体制案と期間から概算見積もりを作る(金額には必ず計算式を併記するルール付き) |
skill-review-proposal | 完成した提案書を提出前にチェックする(検算・書き漏れ・重要な事実のWeb確認など) |
ポイントは、どれも「人間がやるなら30分〜数時間かかる定型作業」を、手順書として言語化してあることです。スキル化の候補は「またこの作業か」と思った瞬間に見つかります。
1-2. SKILL.md の解剖 — 中身はこれだけ
スキルファイルは「ヘッダー(3項目の自己紹介)+本文(手順書)」の2部構成です。題材リポジトリの skill-collect-strategy を簡略化して見てみます:
---
name: skill-collect-strategy
description: 顧客企業の経営方針・重点領域・中期目標を、IR資料や公式サイト、
ニュースなどの公開情報から調査して箇条書きでまとめる。お客様向け提案書を
作成する際、最初のステップとして必ず使う。
allowed-tools: WebSearch, WebFetch
---
## 目的
提案書は、顧客企業の経営方針とずれていると響かない。提案の土台として、
まず顧客企業が中長期的に何を目指しているかを、公開情報から把握する。
## 手順
1. 渡された企業名で、中期経営計画・IR資料・プレスリリース等をWeb検索で探す
2. 見つかった情報から、経営方針・重点領域・中期目標を抽出する
3. 情報の鮮度(いつ時点の情報か)を必ず確認し、出力に記載する
4. 非上場企業などで公開情報が乏しい場合、無理に情報を作り出さない
## 出力フォーマット
(まとめ方の型をここに書く)
## 気をつけること
- 噂レベルの情報とIR資料のような一次情報を同列に扱わない
- 誇張・断定を避ける。分からないことは「不明」「推測」と明記する
ヘッダー(--- で挟まれた部分)に書ける項目はほかにもありますが、まずはこの3つを覚えれば十分です:
| 項目 | 役割 |
|---|---|
name | スキルの表示名(省略するとフォルダ名が使われる。基本はフォルダ名と揃えておけばOK) |
description | いちばん重要。Claude はこの説明文を読んで「今の依頼にこのスキルを使うべきか」を判断する。何をするか+いつ使うかを具体的に書く |
allowed-tools | このスキルが確認なしで使ってよい道具(Web検索、ファイル読み書きなど) |
💡 本文は呼ばれた時だけ読まれる:Claude が常に読んでいるのは description だけで、本文はスキルが呼ばれた時に初めて読まれます。だから手順書が長くなっても、普段の会話の邪魔にはなりません。
1-3. スキルフォルダの構成 — 同梱できるファイルと役割
スキルは「1フォルダ=1スキル」で、フォルダ名がそのまま呼び出しコマンド名になります(meeting-summary/ → /meeting-summary)。フォルダに必ず要るのは SKILL.md の1つだけですが、補助ファイルを同梱することもできます:
skill-name/
├── SKILL.md ← 必須
├── reference.md ← 参考資料(任意)
├── templates/ ← 雛形(任意)
└── scripts/ ← 実行スクリプト(任意)
各ファイルの役割と使いどき(名前は自由です。上記は分かりやすい例):
| ファイル / フォルダ | 必須? | 役割・使いどき |
|---|---|---|
SKILL.md | 必須 | スキルの入口。ヘッダー(name / description / allowed-tools)と手順の本文(1-2節) |
reference.md など(参照資料) | 任意 | 本文に入れると長くなりすぎる詳細情報の置き場。SKILL.md 本文から「詳しくは reference.md を読むこと」と誘導する。用語集、詳細な仕様、判断基準の一覧など |
templates/(雛形) | 任意 | 出力の「型」となるファイル。文章で出力形式を説明するより、雛形ファイルを渡して「これをコピーして埋めて」とする方が確実に型が揃う |
scripts/(実行スクリプト) | 任意 | 毎回まったく同じ処理(集計・変換・チェックなど)をさせたいときのプログラム置き場。AI に毎回やり方を考えさせるより、書いたプログラムを実行させる方が速くて確実 |
💡 補助ファイルも会話の邪魔にならない:1-2節の「本文は呼ばれた時だけ読まれる」仕組みは補助ファイルにも効きます。読まれるのは「スキルが呼ばれ、かつ本文がそのファイルを参照したとき」だけなので、長い資料を同梱しても普段の会話には影響しません。
このリポジトリでの使い分け(設計判断の実例)
※ この項は初読では読み飛ばして構いません。スキルを複数作るようになったら戻ってきてください。
題材リポジトリの12個のスキルは、実はすべて SKILL.md 単体で構成されていて、補助ファイルを同梱していません。ただし補助ファイルに相当するものは存在します——リポジトリ共通の inputs/ フォルダです:
inputs/提案書テンプレート.md……templates/(雛形)に相当。提案書の章立ての型inputs/自社概要.md……reference.md(参照資料)に相当。自社の強み・事業内容の情報源
スキルフォルダに同梱しなかった理由は、これらを複数のスキルが共有して参照するからです(テンプレートは骨子作成・提案書執筆・レビューの3スキルが、自社概要は5スキルが使う)。ここから使い分けの指針が導けます:
そのスキル専用の資料 → スキルフォルダに同梱(スキルごと持ち運べて、コピー改変時も一緒に付いてくる)
複数のスキルで共有する資料 → リポジトリの共通フォルダに置き、SKILL.md からパス(=ファイルの置き場所を示す住所のような文字列)で参照(1箇所直せば全スキルに反映される)
1-4. 置き場所とスコープ
スキルは、置き場所によって使える範囲が変わります:
| 置き場所 | 使える範囲 |
|---|---|
~/.claude/skills/<名前>/SKILL.md | 自分のPCの全プロジェクト(個人用) |
<リポジトリ>/.claude/skills/<名前>/SKILL.md | そのリポジトリだけ(コミット&プッシュすればチームで共有) |
💡 ~ は自分のユーザーフォルダ(ホーム)のことです。また .claude のような「.」始まりのフォルダは隠しフォルダで、標準設定では画面に表示されません。探すときは Claude に「中身を見せて」と頼むのが早道です。「コミット&プッシュ」は変更を記録して共有場所へ反映する操作のことで、これも Claude に頼めます(2-4節)。
題材リポジトリは後者です。リポジトリを clone した人は、12個のスキルを追加設定なしでそのまま使えます——これが 2-4節 で扱う「スキル共有」の正体です。
proposal-automation を開いた Claude Code で、次のように頼んでみてください:
.claude/skills の中にあるスキルの一覧と、それぞれ何をするものかを表にして。各スキルのフォルダに何のファイルが入っているかも教えて。そのあと skill-collect-strategy の SKILL.md の中身を見せて。
💡 「.claude/skills が見つからない」と言われたら、開いているフォルダが proposal-automation かどうか確認してください(「いま開いているフォルダはどこ?」と聞けば分かります)。
✅ 完了の定義
12個のスキルの役割一覧が表示され、SKILL.md が「ヘッダー+目的+手順+出力フォーマット+気をつけること」の構成になっていること、そして各フォルダが SKILL.md 単体で構成されている(補助ファイルは共通の inputs/ にある)ことを自分の目で確認できた。
1-5. 作る前に知っておく — 既に用意されているスキル
スキルの入手経路は自作だけではありません。①最初から入っている(組み込み)/②配布されているものを導入する(プラグイン)/③自作するの3つがあり、作り始める前に①②を確認する癖をつけると、車輪の再発明を避けられます。
組み込みスキル — Claude Code に最初から同梱されているもの
自作しなくても、Claude Code には最初から多数のスキルが入っています。代表例:
| スキル | 用途 |
|---|---|
/code-review | 作業中の変更にバグ・改善点がないかレビューする |
/security-review | 変更にセキュリティ上の問題がないかレビューする |
/review | Pull Request(チームに提出された変更一式)をレビューする |
/loop / /schedule | 同じ依頼の定期実行・時刻を決めた自動実行 |
/init | プロジェクトの説明書(CLAUDE.md)の雛形を生成する |
- このほかにも多数あります。利用できる顔ぶれは環境やバージョンで変わるので、「いま使えるスキルの一覧を教えて」と Claude に聞くのが確実です
- 組み込みスキルは
.claude/skills/フォルダを覗いても見えません(本体に同梱されていて、呼ばれたときに読み込まれるため)。「フォルダに無い=使えない」ではない点に注意してください
配布されたスキルを導入する — プラグインという仕組み
スキルは「プラグイン」というパッケージの形で配布されていることもあります。Anthropic 公式の配布カタログ(マーケットプレイス)があり、/plugin コマンドで導入します。2-5節のコラムで扱う skill-creator も、この形で配布されている道具の1つです。
💡 プラグインの導入手順と公式カタログの内容は、本資料のスコープ外なので割愛します。社内ハンズオン資料 cc-handson/session2.html の 3-2節・3-6節に導入例(security-guidance)と主要プラグインの一覧があります。
「探す→無ければ作る」の順番で
まとめると、定型作業を見つけたときの動きはこうなります:
- まず「この作業をするスキルってもう無い?」と Claude に聞く(組み込み・導入済みの確認)
- 配布されているプラグインに良いものがあれば導入する
- それでもカバーされない、自分たちの業務に固有の定型作業こそ、自作スキルの出番——ここからが Section 2 です
☕ ここまでが「知る編」です。読み疲れたら、ここで一区切りして続きは別の日でも大丈夫です(ここから先は、手を動かす演習が中心になります)。
Section 2: 作る・育てる — 専用ツールなしのスキル作成
2-1. 作り方の4つの入口
スキルの実体はテキストファイルなので、作り方は突き詰めると「誰かが書く」だけです。ただし「何を元に書くか」で4つの入口があり、状況によって使い分けます。
入口A:要件を言葉で伝えて、Claude に書かせる
作りたい手順を最初から言語化できるときの方法です。題材リポジトリの最初のスキルは、実際に次のような依頼で作られました:
新しいスキルを作って。スキル名は skill-collect-strategy。顧客企業名を渡すと、公開情報(IR資料、プレスリリース、公式サイト、ニュース)をWeb検索で調べて、経営方針・重点領域・中期目標を箇条書きでまとめるスキル。出力には各項目の情報源と情報の鮮度を入れて。非上場企業で情報が乏しい場合はその旨を明記して。
- コツは「入力(何を渡すか)・出力(何がどんな形で出てくるか)・注意点」の3点をセットで伝えること。この3点が揃っていれば、Claude はかなり良い初版を書きます
入口B:実際にやった作業を、あとからスキル化する
実務ではこちらの方が自然です。要件を先に言語化できなくても、まず1回やってみればいいのです。Claude と対話しながら作業を1回やり、うまくいったら:
今この会話でやった手順を、スキルにして。次からは /○○ で同じ品質でできるようにしたい。
- 実演した手順・途中で出した修正指示・最終的な出力の形が、そのまま手順書の材料になります
- 「またこの作業か」と思った瞬間が、この入口の使いどきです
入口C:既存スキルをコピーして改変する
2個目以降のスキルはほぼこれです。構成(目的・手順・出力フォーマット・気をつけること)を流用して中身だけ差し替えるので、速くて品質も安定します:
skill-collect-strategy をベースに、競合企業の動向を調査する skill-research-competitors を作って。手順の構成と「出典・鮮度を明記する」ルールはそのまま流用して。
- コピー元は自分のリポジトリでなくてもかまいません。公開されているスキルや、プラグインに同梱されているスキルも、中身は同じ SKILL.md です
入口D:構造を理解して、自分で手直しする
「自分で書くのは Claude に頼むのと同じでは?」と思うかもしれません。半分正しいのですが、決定的な違いが1つあります。SKILL.md の構造(1-2節)を理解している人は、Claude が書いたスキルをレビューして手直しできるのです。入口A〜Cで作った初版の品質を最終的に決めるのは、この「読める・直せる」力です。次の 2-2節 でチェック観点を示します。
| 入口 | 使いどき |
|---|---|
| A. 要件を伝えて作らせる | 作りたいものが最初から明確なとき |
| B. やった作業をスキル化 | 「またこの作業か」と思ったとき(実務で最頻) |
| C. 既存スキルのコピー改変 | 似た構成のスキルが既にあるとき(2個目以降) |
| D. 手で直す | A〜Cの初版を仕上げるとき(常に併用) |
⚠️ 題材リポジトリ(proposal-automation)を開いたまま演習する場合、演習で新しく作ったファイルはコミット・プッシュしないでください。チームの共有リポジトリに練習ファイルが混入するのを防ぐためです。とはいえ、自分から「コミットして」と頼まない限り勝手に行われることはないので、頼まなければ大丈夫です(詳しくは演習3の「後片付け」参照)。
入口Bを体験します。作業フォルダはどこでも構いません(迷ったら、演習1で開いた proposal-automation のままでOKです)。題材には下のサンプル会議メモを使ってください(自分の実際の会議メモがあれば、そちらでも構いません):
8/20 営業定例MTG メモ
・新パンフレットは10月改訂で確定(担当: 田中)
・価格表の値上げ反映は保留。9月の部会で再協議
・山田 → 競合3社の価格を調査して次回共有
・佐藤 → 見積テンプレの誤字修正(8/25まで)
・佐藤 → 顧客アンケートの集計もお願いしたい
・次回アジェンダ作成は山田
このメモを貼り付けて、まず普通に作業してもらいます:
この会議メモから、決定事項・宿題・期日を表に整理して。宿題は担当者ごとにまとめて。(↑のサンプルメモを貼り付け)
出てきた表に注文をつけて整えます。サンプルには期日の無い宿題や「保留」の項目をわざと混ぜてあるので、例えばこんな修正指示が出せます:
期日が無い宿題は「期日未定」と書いて。あと「保留」になった件は宿題ではなく「保留事項」として分けて。
納得のいく表になったら、仕上げに:
今の手順を meeting-summary というスキルにして。さっき私が出した修正指示も「気をつけること」に入れて。
最後に、作ったスキルを実際に使って、同じ品質が再現されることを確かめます。1回目とは別の、次のメモで試してください:
9/3 企画部 週次MTG メモ
・秋のキャンペーンはSNS中心で実施に決定(担当: 高橋)
・ノベルティの再発注は保留。在庫数の確認待ち
・鈴木 → LPの文言案を作成(9/10まで)
・高橋 → 過去キャンペーンの効果データをまとめる
・田中 → 会場の空き状況を確認して次回報告
/meeting-summary (このあとに↑のメモを貼り付け、1つのメッセージとして送信。スキル名とメモを分けて送っても動きます)
ここでの見どころは、修正指示をもう一度出していないのに、期日の無い宿題が「期日未定」になり、「保留」の件が保留事項として分かれて出てくることです。あなたが最初の作業で出した修正指示がスキルの中に生きている——つまり手順が再現されている証拠です。
✅ 完了の定義
.claude/skills/meeting-summary/SKILL.md が作られ、自分が出した修正指示が「気をつけること」に反映されている(作られたことは Claude に「meeting-summary の SKILL.md を見せて」と頼めば確認できます)。さらに2つ目のメモに対して、修正指示を繰り返さなくても「期日未定」「保留事項」が最初から反映された表が出てくる。
💡 /meeting-summary が出てこないときの3段構え:
① Claude Code を一度再起動(セッションを開き直す)すると読み込まれます。
② それでも出ないときは、開いているフォルダとスキルの場所のずれを確認してください(「いま開いているフォルダはどこ?」「meeting-summary の SKILL.md はどこにある?」と聞けば分かります。スキルは開いているフォルダ直下の .claude/skills にある必要があります)。
③ 再起動せずに試すなら、「meeting-summary スキルを使って、このメモを整理して」と言葉で頼んでも動きます。
2-2. 良いスキルのチェック観点(入口Dの実践)
Claude が書いた SKILL.md を受け取ったら、次の4点をチェックします。ダメな例→良い例で見るのが早いです:
| 観点 | ダメな例 | 良い例 |
|---|---|---|
| description が具体的か (自動起動の鍵) | 「企業を調査する」 | 「顧客企業の経営方針・重点領域を公開情報から調査してまとめる。提案書作成の最初のステップで必ず使う」 |
| 手順に判断基準があるか | 「情報を集める」 | 「直近1〜2年の情報を優先。古い情報しか無い場合はその旨を明記」 |
| 出力の型が決まっているか | (出力の指定なし) | 見出し・表・注記欄まで含む「出力フォーマット」を明記 |
| 禁止事項に理由があるか | 「誇張するな」 | 「誇張・断定を避ける。提案全体の信頼を損なうため、分からないことは「不明」と書く」 |
💡 理由を添えると守られやすい:AI への指示は、命令口調を強めるより「なぜそうするのか」を添える方が効きます。禁止ルールには必ず理由をセットで書いてください。
2-3. スキルを育てる — 実行→観察→ルール追記の改善ループ
スキルは一度作って終わりではありません。実際に使い、出力の問題を見つけ、その問題が二度と起きないルールを SKILL.md に追記する——このループがスキルの品質を決めます。
作る → 実行する → 出力を観察する → 問題を見つける
↓
SKILL.md に「理由付きのルール」を追記する → また実行する…
題材リポジトリで実際に起きた失敗と、追記されたルールを3つ紹介します。すべて本当にあった話です(登場する金額は、いずれもAIが業界相場から仮置きした試算値で、実際の商談額ではありません):
実話①:AI が架空の「実績」を書いた
- 起きたこと:完成した提案書に「チャネル横断のデータ活用基盤構築の実績があります」という一文が入っていた。しかし自社資料のどこにもそんな実績は書かれていない——AI が文章を整える過程で「事実を作って」しまった。顧客に出せば虚偽の実績主張になる、一番危険なミス
- 追記したルール(skill-write-proposal):「前工程の出力や自社概要に存在しない事実(実績・数値・固有名詞)を新たに作らない。この工程の仕事は言い換え・整文までであり、事実の追加ではない」+実際に事故が起きた旨の注意書き
実話②:検算できない見積もり金額が出た
- 起きたこと:提案書の見積もり表に「上限ケース 4,680万円」とあったが、同じ表に書かれた単価×人数×期間をどう組み合わせても、この金額にならなかった。しかもレビュー工程も目視チェックだけで見逃した
- 追記したルール(skill-estimate-price):「合計行には必ず計算式(単価×人数×月数)を併記し、検算可能にする」。さらにレビュー側にも「金額表は目視ではなく必ず自分で再計算して照合する」を追加
実話③:施行済みの法改正を「予定」と書いた
- 起きたこと:既に施行済みの法改正を、Web記事の古い時制のまま「施行予定」と書いてしまい、その誤りが後続の分析にもそのまま伝播した
- 追記したルール(skill-analyze-market):「法規制・制度の施行日は、必ず今日の日付と突き合わせて『施行済み』か『未施行』かを確定して書く」
このループの本質:失敗を「今回だけ手で直す」で終わらせず、失敗の実話をルールとしてスキルに刻むこと。そうすればチームの誰が使っても、同じ失敗は二度と起きません。スキルは「チームの経験が蓄積されるノート」になります。
⚠️ 演習2と同じく、題材リポジトリ内で作業している場合は、演習で作った・変更したファイルのコミット・プッシュはしないでください。
演習3は演習2の続きです(まだの場合は、先に演習2を済ませてください)。演習2の最後(3回目)でスキルを実行した結果を、あらためて眺めてください。「もっとこうだったら」と思う点が1つは見つかるはずです(例:宿題の並び順が期日順になっていない、決定事項に担当者の欄が無い、など)。見つからなければ新しいメモで試し直しても構いません。気になる点が見つかったら:
いまの出力、○○なところが気になった。今後同じことが起きないように、理由付きのルールとして meeting-summary の SKILL.md に追記して。
追記できたら、直したスキルをもう一度使って、ルールが効いていることを確かめます。新しいメモを用意する必要はありません——演習2で使った2つ目のメモ(9/3 企画部 週次MTG)を、もう一度そのまま貼ってください:
/meeting-summary (このあとに演習2の2つ目のメモをもう一度貼り付け、1つのメッセージとして送信)
さっき気になった点が、今度は何も言わなくても最初から直った形で出てくれば、改善ループが一周した証拠です。この「使う → 気になる → ルールを追記 → また使う」の繰り返しが、スキルを育てるという営みです。
✅ 完了の定義
SKILL.md の「気をつけること」に、自分が見つけた問題に対応する理由付きのルールが1行以上増えている。さらに同じメモをもう一度整理させると、指摘した点が最初から直った出力になる。
💡 後片付け:題材リポジトリの中で演習した場合でも、作った練習スキルはコミット・プッシュしない限りチームの共有リポジトリには影響しません(cloneは自分のPC上の複製のため)。ただし後日の作業に紛れ込まないよう、演習が終わったら「meeting-summary のスキルを削除して」と頼んで片付けておくと安心です。本当にチームで使いたいスキルができたときだけ、2-4節の手順で共有してください。
2-4. スキルを共有する — チームの資産にする
- リポジトリ内の
.claude/skills/に置いたスキルは、コミット・プッシュするだけでチーム全員に共有されます。clone した人は追加設定なしでそのまま使えます。操作自体も「このスキルをコミットしてプッシュして」と Claude に頼めます - スキルの改善(2-3節のルール追記)も、コミットすれば全員に行き渡ります。誰かの失敗から生まれたルールが、チーム全員の再発防止になるのが共有の最大の価値です
- 個人的な作業用スキルは
~/.claude/skills/(自分専用)に置き、チームで使うものだけリポジトリに入れる、という使い分けが基本です
2-5. コラム — skill-creator を使わない理由と、使うべき場面
※ この節はコラムです。読み飛ばしても、以降の理解に影響はありません。
Anthropic 公式のプラグイン skill-creator を使うと、対話形式でスキルを作成でき、さらにテスト・評価・改善・性能比較まで支援してくれます。それでもこの資料があえて使わなかったのには理由があります。公平に、両方の言い分を並べます。
この資料が「使わない方法」で通した3つの理由
- 構造の理解が先だから(教材として)
ツール経由で作ると、できあがった SKILL.md が「よく分からないけど動くもの」(ブラックボックス)になりがちです。ところがスキルの品質を最終的に決めるのは、入口D(2-1節)の「読める・直せる」力——これは skill-creator で作ったスキルの手直しにも結局必要になります。先に素の作り方を身につければ、ツールは後からいつでも足せます。逆は簡単ではありません。 - 導入不要で、どの環境でも同じやり方が通用するから
skill-creator はプラグインのインストールが必要で、環境によっては/pluginコマンド自体が使えないことがあります(実話:本リポジトリの作成時も、最初に使った環境ではインストールコマンドが通りませんでした)。「Claude との会話だけ」の方法は、CLI・デスクトップ・VSCode拡張のどれでも、追加設定なしでそのまま使えます。 - 社内スキルには「実務の中の改善ループ」の方が軽くて的を外さないから
skill-creator の評価機能は、テスト用の課題を複数用意し、スキルあり/なしで並列実行して比較する本格的なものです。強力ですが、時間も AI の利用コストもかかります。チーム内の定型作業スキルなら、2-3節の「本番で使う→困った点をルール化する」ループで十分なことがほとんどです。実際に起きた失敗から作ったルールは、想定で作ったテストより的を外しません。
逆に、skill-creator が本領を発揮する場面
フェアに言うと、skill-creator の真価は「対話で作れること」よりも「作った後の品質保証」にあります:
- 効果の数値比較(Eval / Benchmark):同じ課題を「スキルあり」「スキルなし」で並列実行し、合否・所要時間・コストを比較してくれる。「このスキル、本当に効いてるの?」に数字で答えられる
- description の自動最適化:「このスキルが自動起動すべき質問/すべきでない質問」を20個ほど生成し、起動精度を測りながら description の言い回しを自動で改善するループを回してくれる。自動起動の精度チューニングは手動では難しい領域
- 配布用パッケージ化:スキルを配布ファイルにまとめられる
使い分けの目安
| 状況 | おすすめ |
|---|---|
| 学習中・最初の数個を作る | 手作り(構造の理解が先。この資料の方法) |
| チーム内の定型作業スキル(利用者が顔見知りで、フィードバックがすぐ返る) | 手作り+実務内の改善ループ(2-3節)で十分 |
| 全社・社外へ配布する/大量に使われる/自動起動の精度が重要/失敗コストが高い | skill-creator の評価・最適化が投資に見合う |
💡 両者は排他ではありません。手作りで作って育てたスキルを、広く配布する前に skill-creator の評価だけ借りる——という併用が現実的な落としどころです。skill-creator を使う場合の手順は cc-handson/session2.html の3-3節を参照してください。
☕ スキルを「作って・育てて・共有する」——この資料の中心はここまでで完了です。Section 3 は複数のスキルを繋ぐ発展編で、読み物が中心です。
Section 3: 繋ぐ — Workflow でスキルを組み合わせる
3-1. Workflow とは何か
スキルが「料理人1人が持つ1品のレシピ」だとすると、Workflow は「オーダーが入ってから料理が出るまでの厨房全体の段取り表」です。複数の AI 担当者(エージェント)に、どの手順書(スキル)を、どの順番で、どれを同時並行でやらせるかを決めておく仕組みです。
- 置き場所はリポジトリ内の
.claude/workflows/。中身はプログラム(JavaScript)ですが、使う側はプログラムを読む必要はありません - 実行はチャットで頼むだけです(例は次節で説明する「第1段階」の Workflow):
proposal-angles-workflow を実行して。企業は「株式会社○○」、fileSlugは「○○」で。
💡 fileSlug(ファイルスラッグ)は、成果物を保存するフォルダの名前になる短い文字列です(例:企業名の短縮形)。
- 実行するとバックグラウンドで複数のエージェントが動き出し、20分〜45分ほど(段階による。実測値は演習4参照)で成果物(ファイル)ができあがります。進行中も別の会話を続けられます
事前情報を渡したいとき — ヒアリングメモの仕組み
実行前に proposals/(企業名)/ヒアリングメモ.md というファイルを置いておくと、調査を担当するスキルたちがWeb検索の前にそれを読み、書かれている内容を一次情報として扱います。営業が実際に聞いてきた話(予算感・社内体制・経営陣の温度感など、Webには載っていない情報)を提案に反映させたいときや、公開情報が乏しい企業を扱うときに使います。
- ファイルが無ければ、従来どおりWeb検索だけで進みます(置かなくても動作は変わりません)
- メモに書かれていないことは、これまでどおり「不明」「推測」として扱われます。メモがあるからといって、それ以外まで断定されることはありません(2-3節・実話①の「存在しない事実を作らない」ルールとの共存)
スキルと Workflow の役割分担
| スキル | Workflow | |
|---|---|---|
| 例えると | 1品のレシピ(作業のやり方) | 厨房の段取り表(誰が・何を・どの順で) |
| 得意なこと | 1つの作業の品質を安定させる | 多数の作業を正しい順番・並列で流す |
| 作る人 | その作業に詳しい人なら誰でも | 全体の流れを設計する人 |
3-2. 実例:提案書の2段階生成
題材リポジトリの Workflow は、12個のスキルを次の流れで繋いでいます:
【第1段階】proposal-angles-workflow(切り口の探索)
顧客理解(経営戦略・市場環境を並列で調査 → 課題分析)
↓
切り口探索(4つの視点のエージェントが並列で提案の切り口候補を列挙)
↓
集約(重複をまとめ、スコアリングした比較表を出力)
━━━ ここで人間が比較表を見て、どの切り口で提案するかを決める ━━━
【第2段階】proposal-workflow(提案書の作成)
第1段階の調査結果を読み込み、選ばれた切り口を軸に、
価値訴求・体制(並列)→ 骨子 → 見積もり・スケジュール(並列)→ ROI
→ 提案書ドラフト執筆 → 自動レビュー(検算・事実確認)
なぜ「2段階」なのか — 実話から生まれた設計
最初は1段階(企業名→提案書まで全自動)でした。ところが同じ企業に対して同じ日に2回実行したら、全く別の提案書が出てきたのです。1回目は「法改正への緊急対応」(約2ヶ月・1,200万円規模)、2回目は「内製力強化」(約6ヶ月・4,000万円規模)。どちらも間違いではなく、Web検索でたまたま見つけた情報に提案の軸が引っ張られていました(金額はいずれもAIが業界相場から仮置きした試算値です)。
そこで「切り口の候補を網羅的に並べて、選択は人間がやる」構造に変えました。ポイントは、人間の判断を一番効く場所に置いたことです:
- 完成した提案書を事後レビューして方向性を直すのは、手戻りが大きい(ほぼ作り直し)
- 着手前に「どの切り口で行くか」を判断すれば、手戻りはほぼゼロ。AI に任せる部分と人間が判断する部分の境界設計こそが、Workflow 設計の本質です
Workflow の中身の「雰囲気」
中身のプログラムがどんなものかだけ、雰囲気を見ておきます(読めなくて大丈夫です):
// エージェントに「スキルを読んで、その指示に従って作業して」と頼む
const strategy = await agent(
`.claude/skills/skill-collect-strategy/SKILL.md を読み、その指示に従って
企業「${companyName}」の経営戦略サマリーを作成してください。`
)
// 依存関係のない作業は parallel() で同時並行に走らせる
const [valueProp, constraints] = await parallel([...])
- つまり Workflow は「各エージェントに、どのスキル(手順書)を読ませて働かせるか」を並べたものです。作業の品質はスキル側が、段取りは Workflow 側が受け持ちます
- だから Section 2 でスキルを改善すると、Workflow 全体の品質が自動的に上がります。この分業が保守を楽にします
実行には20分以上かかるので、まずは実行済みの成果物を読むことから始めます:
proposals/架空フーズ/切り口候補.md を開いて、比較表の見方を説明して。もし自分が営業なら、どの候補を選ぶべきかの観点も教えて。
💡 「株式会社架空フーズ」は実在しない企業です(社名に「架空」を含めたデモ専用の設定)。ただし成果物は手書きの見本ではなく、架空企業の設定を書いたヒアリングメモを入力に、実際にワークフローを動かして生成した本物の出力です。実在の業界統計・競合動向はWeb検索で本当に調べており、「事実」と「推測」の書き分けもそのまま観察できます。
時間に余裕があれば、実行そのものも体験できます(発展)。所要時間の目安は、デモの架空フーズを生成したときの実測で第1段階が約22分、第2段階が約44分でした(対象企業や情報量で前後します)。AIの利用量もそれなりに消費します。
第1段階:切り口候補を作る
proposal-angles-workflow を実行して。企業は「(気になる実在の企業名)」、fileSlugは「(短い名前)」で。
💡 実行中にファイル作成などの許可を求められたら、内容を確認して承認してください。完了すると proposals/(fileSlug)/切り口候補.md ができます(実測:約22分)。
第2段階:切り口を選んで、提案書を作る
できあがった切り口候補の比較表を読み、自分が営業ならどの切り口で攻めるかを決めてください——ここが2段階方式で人間に残された役割です。決めたら、候補番号を伝えるだけで第2段階を実行できます(切り口の詳細は Claude がファイルから読み取ります):
切り口候補を見た。候補3の切り口で proposal-workflow(第2段階)を実行して。
💡 完了すると proposals/(fileSlug)/提案書.md ができ、自動レビューの判定(提出可能か・指摘の一覧)も返ってきます(実測:約44分。工程数が多いぶん第1段階より長くかかります)。これで「調査と執筆はAI、切り口の判断は人間」という2段階方式の一周を体験したことになります。なお、生成された提案書はあくまでドラフトです(金額などは仮置き。詳しくはリポジトリのREADME「生成後に人間がやること」を参照)。
✅ 完了の定義
切り口候補の比較表(架空フーズの例では、10の候補を複数の軸でスコアリングしたもの)を読み、「なぜ最終判断を AI ではなく人間がやる設計なのか」を自分の言葉で説明できる。
3-3. Workflow のハマりどころ(実体験より)
⚠️ エージェントは「気を利かせて」情報を落とすことがある
あるエージェントが、結果の全文を返す代わりに「結果はファイルに保存しました」という要約だけを返したことがありました。後続のエージェントは返答テキストしか受け取れないため、情報が途切れかけました。対策として、後続の工程が結果テキストを受け取る全ての指示に「結果の全文をそのまま返すこと。要約だけを返すのは禁止」という一文を入れています。
⚠️ 失敗は静かに起きる
途中のエージェントが失敗しても、Workflow は気づかず走り続けることがあります(実際、企業名が渡らないまま全工程が走り、中身が空の提案書ができたことがあります)。対策は「各工程の出力が空なら、そこで止めてエラーにする」チェックを入れること。自動化は「失敗したら大きな音で止まる」ように作るのが鉄則です。
⚠️ AI の出力は毎回変わる
同じ指示でも、Web検索の結果や文章の生成は毎回変わります。これはバグではなく性質です。「毎回同じであること」に頼る設計ではなく、変わっても大丈夫な構造(人間の判断ポイントを挟む、中間成果物を保存して根拠を追跡できるようにする、自動レビューで検算する)で受け止めます。題材リポジトリの2段階方式・中間成果物を保存する research フォルダ・レビュー工程は、すべてこの性質への対策です。
まとめ
- スキル=名前のついた手順書。実体はテキストファイルで、プログラミング不要。
description(何をするか+いつ使うか)が自動起動の鍵。専用の資料はスキルフォルダに同梱でき、共有資料は共通フォルダに置いてパスで参照する - 作る前にまず探す:組み込みスキル・配布プラグインで足りないかを確認し、カバーされない自分たちの業務固有の作業だけ自作する
- 作り方は4つの入口:要件を伝える/やった作業をスキル化する/既存スキルをコピー改変する/構造を理解して手直しする。学習と社内スキルには専用ツール不要で、Claude との会話だけで完結する(広く配布する段階では skill-creator の評価機能の併用も選択肢——2-5節)
- スキルは育てるもの:実行→観察→「理由付きルール」の追記。失敗の実話をルールに刻めば、チームの誰が使っても同じ失敗は起きない
- 共有はコミット&プッシュするだけ:リポジトリの
.claude/skills/がチームの資産置き場になる(共有するのは本当にチームで使うスキルだけ。演習の練習スキルは共有しない——演習3の後片付け参照) - Workflow はスキルを繋ぐ段取り表:品質はスキル側、段取りは Workflow 側という分業。設計の本質は「AI に任せる部分と人間が判断する部分の境界」を決めること
参考資料
- 題材リポジトリ:
proposal-automation(README に使い方・docs/判断ログ.mdに設計判断の記録) - 社内ハンズオン資料:
cc-handson/session2.html(Skills とプラグイン・skill-creator を使う場合の方法・Hooks・MCP など、本資料が扱わなかった周辺機能) - 公式ドキュメント:https://code.claude.com/docs